2017年11月14日(火)の日記​

朝の山手線はいつもより混んでいたにもかかわらず、ひと駅進んだ大塚駅で座ることができた。
大塚駅を出てすぐに左隣の五十くらいの男性がバッグから取り出した缶チューハイを開ける音が車内に響いて、私を含む周りの数人が男性の方に目を向けたが、誰も直視するわけではなくチラと見ただけで空気は元に戻り、私も男性の身なりがキチンとしていたため、(休日なのかもしれないけど、高そうな革のトートにストールみたいなカッコつけたおっさんが、こんな朝の混んだ電車で氷結って意外だなぁ)と思っただけだった……とはいかず、右隣にいた浅田次郎じみた見た目のスーツの男性が前かがみになって身を乗り出して、私を挟んで缶チューハイの男性に咎めるような視線を送っていた。
その後も缶チューハイの男性が缶を傾けるたび、浅田次郎は前に乗り出して睨めつけたり首を傾げたりデカいため息をついたりしつつ数駅が過ぎた。私としては両隣のジジイに対して関心を払いたくなかったが、コソコソと気をつけて動作を小さくしながらも飲酒を続けるジジイには(目立ちたくないなら飲むな)と思ったし、露骨な視線を送るジジイには(言いたいことあるなら声に出せや)とイライラがつのっていった。最終的に私の基準で浅田次郎のジジイがより不快と判断したので、浅田次郎の何回目かのわざとらしく身を乗り出しての露骨な視線にかち合わせるように、私も大きく右を向き、浅田次郎の目を覗き込んだ。すると目を合わせたあと視線を逸して俯いてしまった。
ちょっと見られたくらいで萎縮するならはじめからやらなきゃいいのに、とか、いい年して安全な範囲でいきがるのはどうなんだろうか、という思いからバカでかい舌打ちを打ってしまったが、こうなると咎める(資格がないのに咎める)人と咎められる側の立場がスライドしただけのようで、それはそれでやりきれないような気持ちになった。みんな自分を「正義」だと勘違いしていて、それは私も例外ではない。

2017年11月11日(土)の日記

前日まったく寝付くことができず、夜が明けてから就寝。10時過ぎに起床。シャワーを浴びてから昼過ぎまでボーっと過ごす。読書するもたいして進まず。
13時過ぎに彼女と巣鴨駅で待ち合わせて、ネパール料理店・プルジャ ダイニングでカレー。
最近個人的にカレーブームが来ており、毎日のようにカレーを食べているが、おもにライスとカレーが一緒の皿に盛られた「ライスカレー」といった風情のカレーの店を中心に巡っており、インド・スリランカ・ネパール料理などの店には足を運んでいなかった。
彼女はチキンカレー、私はマトンカレーを注文。一気に完食し、もう少し食べたくなってダールカレー(豆)を追加注文。これがカレーというよりスープのようでライスなしの単体でもスプーンが止まらず、これも一気に食べてしまう。
家に向かう道すがら、彼女が「カレーを食べると甘いものが欲しくなるね。インドカレーの店でカレーにラッシーを付けたりするのってそういうことかな」と言うのを聞いて、そうか……?と思いつつも、つられるように甘いものを欲する気持ちに。コンビニで私はタピオカ入りのココナツジュース、彼女はチョコレートとお茶を買う。
彼女が夕方からの仕事に行くのを駅まで送り、部屋の片付けを少ししてから横になったところ、睡眠不足が手伝って夜まで寝てしまう。起きたあとに休日を半分無駄にしてしまったことに対して罪悪感が生まれて、少しでも有意義な一日だったことにしたい、巻き返したいという気持ちから、サウナがある銭湯へ行くことにした。夜風が冷たく、秋が終わる、と思った。

2017年10月28日(土)の日記

この日はアイドルの卒業公演を観るため、10時50分成田空港発、12時40分松山空港着の便に乗る予定で、余裕を持って9時台には成田空港に着くようにし、食事や朝の飲酒をしようと思っていたのだが、前日痛飲した結果、荷造りもせずに寝てしまい案の定寝坊。慌てて支度をし風呂も入らずに家を出ることになってしまった。軽い二日酔いもあって、朝から飲酒する気も起きず。

昼過ぎに松山に着いてカプセルホテルに荷物を置き、「アサヒ」でこの日一食目の鍋焼きうどんといなり寿司。甘い麺を食べることはしばらくないと思うと少し残念な気持ち。

東急ハンズで便箋と封筒を買って、宿に戻り、少し仕事をしてから、ECD『他人の始まり 因果の終わり』読了。「家族」というものが冷徹な筆致で綴られており、その圧倒的な内容にしばし放心、横になってから大街道へ。

大街道のカラオケボックスで一時間ほど、アイドルに渡すために作った冊子を封筒に入れる作業をオタクたちと手分けして行った。オタクの有志たちが集まり、卒業公演に向けてメッセージカードの収集、ライブ当日の花などを準備していたらしい。そのためにカンパを集めたりと色々したようだが、私はこのグループには参加しておらず、グループに入っていた友人経由で依頼されて冊子のデザインのみ協力した。当然、デザイン費などがでないのは承知の上で、ボランティアである。だからというわけではないが、カラオケボックスの料金が割り勘だったのには少しびっくりした。

夕方、海鮮居酒屋で友人のオタクと合流し、刺身、煮物、焼き物、揚げ物とすべて海鮮づくし、最後も海鮮茶漬で〆た。

深夜からアイドルの本拠地であるライブハウスで、衣装などが出品されるオークションが行われており、ライブハウスは飲んでいた店からホテルへの帰途にあったため、冷やかしで覗くつもりが、酔いも手伝ってアイドルの衣装を一着競り落としてしまった。途中で抜けて宿へ。寝間着に着替えてから、衣装を手にしてみると、タイトスカートの衣装はステージで見るよりもコンパクトな作りに感ぜられて、いままで「華奢なメンバーがいない」などと失礼なことを散々口にしてきたが、そうはいってもアイドルなんだなぁと思ったが、ストレッチが効いた素材だった。

2017年10月に読んだ本

『文豪の女遍歴』小谷野敦
『最愛の子ども』松浦理英子
『他人の始まり 因果の終わり』ECD

2017年9月に読んだ本

発達障害岩波明
震える舌三木卓
『木の一族』佐伯一麦

広告を非表示にする

2017年8月に読んだ本

グローバリズム出づる処の殺人者より』アラヴィンド アディガ
『ワイルド・ウインター―ブランキー・ジェット・シティインタビュー集』高尾知之

広告を非表示にする

2017年7月に読んだ本

『僕たちのインターネット史』ばるぼら、さやわか
ジョン・ライドン 新自伝 怒りはエナジー』ジョン・ライドン

広告を非表示にする